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第8回

東工大が考える未来を示したい

岡田 健一さん(Team Create所属)東京工業大学 工学院 電気電子系 教授

収録日:2019.05.15

岡田教授は30GHz以上のミリ波帯を用いる無線技術の研究者です。スマートフォンの普及で、携帯端末で使うデータ量が爆発的に増加して、従来の周波数帯域では無線容量の増加に対応できなくなっています。ミリ波帯を使い遅延なく大量のデータをやりとりできるのは2030年頃と予測をし、そこに向かって開発を進めています。

DLabに参加して、分野の違う方、たとえばリベラルアーツ研究教育院の方たちと話をしていくと、感覚が大分違うと驚かされます。普段やりとりすることが多いのは、理工系の人。どうしても科学技術に対して、似通った視点になってしまう。非理工系の人と一緒に真剣に未来について考える場に加わるというのは貴重な機会であり、発見が多かったと思います。科学技術の向上で性能を上げることばかりを目指すのではなく、しかるべき未来の姿に向けて世の中を良い方向に変えていくという考え方が大切だ、と感じました。

未来社会の視点で私の研究分野を考えてみると、従来のマイクロ波はいろいろなサービスで使われてしまっていて、もう空いているスペースはなく、速度を上げられない。ミリ波の利用というのは、必ず訪れる未来なのです。ただ、ビームフォーミングというミリ波でビームの向きを変えるという技術は、実際に登場してもこれまでに使われたことがなく、使いやすくなるのは6G世代、いまから10年後になっているかもしれない。まさにDLabのように、未来から逆算して動いています。

DLabで大切なのは、東工大が考えている未来とは何かをまずは示すこと、そしてその場にもっといろいろな教員が入って来る場を作ることでしょうね。参加してみて思ったのは、実際に自分で考える側に回らないと、未来に対する意識が芽生えないということです。DLabには、東工大の学生や教員が参加する場をベースとして、そこから社会を巻き込んでいくようなプラットフォームを作っていくことを期待しています。

プロフィール

1998年京都大学 工学部 電子工学科卒業、2000年京都大学 大学院情報学研究科 修士課程修了、2003年京都大学 大学院情報学研究科 博士後期課程修了、2003年東京工業大学 精密工学研究所 助手、2007年東京工業大学 大学院理工学研究科 電子物理工学専攻 准教授、2016年東京工業大学 工学院 電気電子系 准教授、2019年より現職