DLab
Research Center for DEsigning
Social Innovation in Global Network
未来社会DESIGN研究センター(DLab)の前身である未来社会DESIGN機構は、「人々が望む未来社会とは何か」を、社会の一員として考え、デザインすることを目的として2018年9月に設置されました。これからの科学・技術の発展などから予測可能な未来とはちがう、ありたい未来を、若者や企業、公的機関の方々なども含めた多様な人々と共に考える取組を行っており、2024年4月からも研究センターとして活動を継続しています。
東京工業大学は指定国立大学法人構想で「科学・技術の新たな可能性を掘り起こし、社会との対話の中で新時代を切り拓く」ことを目標に掲げました。DLabはその目標実現に向けた中核組織であり、大学を取り巻く社会ひいては人類社会全体へ貢献することを目指しています。
ありたい未来の社会を描いた「未来シナリオ」を、年代ごとに整理したのが「東京工業大学未来年表」です。これまで議論してきたありたい未来の社会を俯瞰するためのツールとして作成しました。今後は掲載された未来シナリオや全く新しい未来のありたい姿について、多様なメンバーで議論を深めていくために活用することを想定しています。
この東京工業大学未来年表は、本学大岡山キャンパス百年記念館1階に掲示しています。
社会の人々が考える「ありたい未来」をもとに、DLabは「未来シナリオ」を作成しました。全てのシナリオとシナリオから想起されたコンテンツは、More scenariosで発信していきます。
More scenariosDLabでは、これまで社会のみなさまとともに、「ありたい未来」=「予測ではない人々が望む未来社会」を考えることを中心に活動を行ってきました。そして、2020年、DLabはありたい未来社会の一つとして、“TRANSCHALLENGE社会”を描きました。
この社会では、困難への挑戦の結果として生じるかもしれない「失敗」を前向きに受け止めることで、“CHALLENGE”の概念を変えていきます。
場所や身体、距離等に起因する物理的な制約は、もはや人々にとっての「困難」を意味しない。誰であろうが、どこにいようが、あるいは貧すれど、等しく「挑戦」する機会に恵まれる。VRやARによる(疑似)体験、着脱可能な五感を用いた共感体験は、人々の生活の一部となっている。いくつになっても富士山に登れるし、近しい人やペット、花木の気持ちさえ分かる。そうして拡張された体験や共感は、将来の不確実性を前に尻込みする人の最初の一歩を後押しする。現状に満足し、そこに留まりたいと考える人にすら、思いがけない可能性との遭遇をもたらす。それでも後ずさりせざるを得ない心の傷がある人は、それをアンインストールすることだって可能である。
科学・技術は、かねて人を人足らしめ、未来の原動力となってきた「挑戦」を支援する。そして社会、わけても大学はその結果として生じるかもしれない失敗(「困難」)を高く評価する。覆水はかつての盆に返らずとも、別の盆がそれを受けとめる。このとき、人々にとっての“Challenge〈困難/挑戦〉”は、それまでよりもずっと前向きで、社会的にも価値あるものになっている。
Learn moreDLabでは、“ワークショップ”や“未来社会像2020・未来年表の公開イベント”の開催、本学の研究者のインタビュー企画“STAY HOME, STAY GEEK”など、様々な形で、社会のみなさまとありたい未来について考え、発信しています。DLabのこれまでの歩みをぜひご覧ください。
Learn moreDLabの活動は、本学だけでなく、社会のみなさまと共に行うことで大きく広がります。活動を共にする方法としては、DLabの開催するイベントへのご参加をはじめ、未来を考えるオープンな場への参画やDLabの活動への寄附により活動をご支援いただくという方法もあります。人々が望むありたい未来を描くことを目的としているDLabだからこそ、共に活動してくださるみなさまをお待ちしています。
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