2024.0627
開催報告
未来社会DESIGN機構(以下、DLab)は、2023年11月22日、学生のための国際交流拠点「Hisao & Hiroko Taki Plaza(ヒサオ・アンド・ヒロコ・タキ・プラザ以下、Taki Plaza)において、「Taki Plazaのありたい未来を考えるワークショップ」を東工大 学生支援センター未来人材育成部門と共同で開催しました。(登壇者・参加者の所属・職名はイベント開催当時のものです)
このワークショップは、Taki Plazaで活動している学生団体のメンバーとTaki Plaza内に勤務する教職員が、それぞれの立場の垣根を取り払い、ありたい未来のTaki Plazaについて考えるワークショップです。今回は学生7名と教職員21名が参加し、DLabはその中のグループワークを担当しました。
主催である未来人材育成部門の伊東幸子部門長の開会あいさつから始まり、次にTaki Plazaの創設にあたり、基盤・運営に携わった全学教育推進室長の笹川祐輔さんと教務課学務グループの伊藤由美さんより、Taki Plazaができるまでのいきさつ・現在・これからについての話があり、Taki Plazaのありたい未来を考えるヒントが語られました。そして、DLabのグループワークに進みました。
今回のグループワークショップでは、DLabの活動に興味があると手を挙げた環境・社会理工学院 融合理工学系 修士課程1年の柳瀬梨沙子さんと同 学士課程4年の藤崎真生子さんがDLabメンバーと一緒にワークの内容を組み立て、ファシリテーターを務めました。
テーマは「Taki Plaza に新たな価値と未来を」と設定し、タテ(学年が違うが「専攻」や「興味」が近い人たち)、ヨコ(同学年だが「専攻」や「興味」が違う人たち)、ナナメ(学年も「専攻」や「興味」も違う人たち)の繋がりをベースに、学生・教職員が一緒にワークできるようなグループ分けを考え、その後のアクティビティにおいてTaki Plazaのありたい未来について、知見を広げていけるような手法をとりました。
「Taki Plazaのありたい未来」を思い描いたとき、自分がイメージした未来のTaki Plazaに近い「世界中で親しまれているキャラクター」に例えるならどのキャラクターを選ぶか、ということを考え、用意した4つのキャラクターの中から直感で選び、それぞれのキャラクターゾーンに集まったメンバーでグループを組んでワークに取り組みました。
次になぜそのキャラクターを選んだか、思い描く「Taki Plazaのありたい未来」はなにか、なぜそのキャラクターとありたい未来を結びつけたかなどを話し合い、用意された付箋に意見やアイディアをどんどん書き出し、ホワイトボードに貼り出してシェアしていきました。
シェアが終わったら、グループアクティビティに移りました。「Taki Plazaのありたい未来」をマニフェストにし、そのマニフェストを写真で表現するため、グループで学内に写真を撮りに出かけました。撮ってきた写真には、マニフェストともにハッシュタグ#をつけ、わかりやすく表現をしていきました。
マニフェストとそれに関連する写真が出来上がったところで、各グループからの発表に移りました。
参加者たちの想いが詰まった発表を聞きながら、リアルタイムアンケートツールのSlido(スライド)で感想を共有し、「ありたい未来のTaki Plaza」について全員で語り合いました。
マニフェストを「進化」と設定したグループは、選んだ日本のゲームに登場するキャラクターが、レベルや経験を積むとパワーアップしていく様を表現した「進化」と、大岡山キャンパス内で一番古い建物となる西1号館が、「#時代」を経て一番新しい建物のTaki Plazaに「進化」した様子を重ね合わせ、「#新旧」の良さを比較できる写真でマニフェストを表現していました。また、オランダの代表的なウサギのキャラクターを選んだグループは、キャラクターとTaki Plazaの共通点として「#変わらない良さ」「#水のように自由に形を変える、ひろがり染み込む」等をあげ、マニフェストを「変化と安心感の共存」と設定し、学内にある池の写真を掲げました。他にもキャラクターから連想されるイメージと学内の意外な写真の組合せのマニフェストとハッシュタグが発表され、参加者から驚きの声が挙がったり共感を示すコメントが投稿されたりと大いに盛り上がりました。
閉会のあいさつは、学生支援センター長の岡村哲至副学長(学生支援担当)が「いままでと違った形でTaki Plazaのありたい未来について話し合えたことは、とてもよかった。これからもこのような機会を作っていきたい」と述べ締めくくりました。
その後の参加者へのアンケートでは、「キャラクター起点で考えるという手法に最初は戸惑ったが、蓋を開けてみたらなるほど!と思える発想だらけでおもしろかった。もう少しじっくりできたらより深まりそう。」「自分が想像しない解釈がたくさんあった。」などの意見が寄せられ、回答者全員から満足だったとの回答がありました。
また、今回ベースとした「タテ」「ヨコ」「ナナメ」の繋がりに関しても「東工大生は専門性が高い傾向にあるが、専門を深めるだけでなく、それらが広がりや繋がりを持つと強いと思う」といった回答もあり、参加者の関心の高さが見えました。
ファシリテーターを務めた柳瀬さんと藤崎さんは、「自分でワークショップを作ったのが初めてだったので、起こっていくことがピタゴラスイッチのようで面白かった。」と感想を述べ、次もぜひやってみたいと好意的な感想を述べるとともに、意欲を示しました。
DLabは今後も学生との繋がりや関わりを広げつつ、ありたい未来をみんなで考えるワークショップを開催しながら、学生ファシリテーター養成のお手伝いとなる活動を継続していく予定です。